「オフィスの環境を改善するためBGMを導入したい」「メリットや事例を知りたい」とお考えの方も多いかもしれません。
オフィスにBGMを導入することで、スタッフの集中力を高めたり、職場の雰囲気を和らげたりとさまざまな効果が期待でき、生産性やチームワークの向上につながっているという声があります。ここでは、オフィスにBGMを導入するメリットと注意したいポイント、具体的な導入事例を紹介します。オフィスにBGMを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
オフィスにBGMを導入するメリット
さまざまな目的や狙いをもって、オフィスにBGMを導入する企業が増えています。導入することで期待できる主なメリットは、以下のとおりです。
生産性の向上が期待できる
BGMの導入により、生産性の向上を目指せると考えられています。その理由は、次の効果を期待できるためです。
【期待できる効果】
・集中力の向上
・不安の軽減(リラックス効果)
・コミュニケーションの促進
これらの効果によって、生産性の向上が期待できます。過去の研究では、職場への帰属意識が高まり、仕事への意欲が高まることも示されています。士気のアップも、生産性の向上につながると考えられます。
出典:(pdf)日本音響学会誌63巻7号「BGMで生産性があがる?というむかしの話」
集中力の向上につながる
BGMは、仕事に対する集中力を高められる可能性もあります。周囲の雑音や会話をマスキングして、業務に打ち込みやすい環境を整えられるためです。簡単にたとえると、「好ましい音楽で音の壁をつくれる」となります。ただし、流れる音楽で、影響は異なると考えられています。
よく知っている日本語の楽曲は、集中力を妨げやすく、人によっては業務効率を下げる要因にもなります。一方で、あまり知られていないインストゥルメンタル楽曲は、集中力を高めたり、計算や記憶などの認知パフォーマンスを向上させたりする効果が期待できます。
馴染みのある日本語の楽曲は、業務を妨げる恐れがあります。そのため、より集中しやすい環境を整えるには、その空間に適した音楽を選ぶことが大事です。
リラックス効果を得られる
BGMは、集中力の向上だけでなく、リラックス効果も期待できるのもメリットです。オフィスでBGMを流した週と流さなかった週を比較したところ、前者のほうが「不安感」が優位に低かったという実験結果もあります。
出典:(pdf)日本心理学会第81回大会(2017)「BGM がオフィスワーカーに及ぼす効果」
厚生労働省が発表した資料によると、8割以上の労働者が仕事や職業生活に関するストレス(強い不安、悩み、ストレス)を抱えています。そのため、BGMがオフィスで果たす役割は非常に大きいといえるでしょう。
出典:(pdf)厚生労働省「『令和5年労働安全衛生調査(実態調査)』の概況」
コミュニケーションを促進させる
BGMは、スタッフ間のコミュニケーション促進にも役立つ可能性があります。音楽が流れていると、オフィスの空気が和み、同僚などへ話しかけやすくなるためです。オフィスワーカーを対象とする研究でも、この傾向は示されています。オフィスの人間関係改善や活発な意見交換につながることも考えられるでしょう。
出典:(pdf)日本心理学会第81回大会(2017)「BGM がオフィスワーカーに及ぼす効果」
タイムマネジメントに役立つ
意外に思うかもしれませんが、BGMはオフィスのタイムマネジメントにも活用できます。音楽を通して、特定の時間帯を伝えられるためです。具体的には、以下の活用方法などが考えられます。
【BGMによるタイムマネジメント】
・始業前:アップテンポな楽曲を流す(モチベーションを高める)
・午前中:スローテンポな楽曲を流す(業務に集中しやすい環境を整える)
・終業前:特定の曲を流す(終業時間を伝える)
時間帯により流す音楽を変えると、タイムマネジメントを行いやすくなります。
企業イメージの向上に寄与する
さらにBGMは、とくに来客があった際などの企業イメージの向上にもつながる可能性があります。主な理由として、以下の点があげられます。
【BGMに期待できる効果】
・自由度の高い働きやすい職場という印象を与えられる
・音楽をブランディングに活用できる
スタッフだけでなく来客にも、明るく働きやすい職場や、新しい取り組みを行う企業という印象を与えられます。また、音楽を通して企業イメージを確立することもできます。たとえば、受付でクラシック音楽やJAZZなどを流すと、洗練された企業というイメージを伝えられるでしょう。
オフィスにBGMを導入する際のポイント
ここからは、BGM導入にあたり、意識したいポイントを紹介します。
著作権処理が必要か確認を行う
オフィスでBGMを流す場合は、日本音楽著作権協会(JASRAC)への許諾申請が必要な場合があります。自分で購入したCD、ダウンロードした音源、定額制音楽配信サービスなどを、自由に利用できるわけではありません。許可なくこれらを利用すると、著作権を侵害してしまう恐れがあります。著作権には、演奏権(公衆に聴かせることを目的として演奏する権利)が含まれるためです。トラブルを避けたい方は、スターデジオのようなJASRACと契約を締結している業務用BGMサービスを利用しましょう。著作権について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
エリアに合うBGMを選択する
エリアごとの目的や役割を考えて、BGMを選択することも大切です。さまざまなお客様が訪れる受付とスタッフの働く執務室では、適している音楽が異なります。受付では不特定多数の方が好ましいと感じる音楽、執務室では生産性を高める音楽が適していることが多いです。選曲に迷う場合には、業務用BGMサービスのコンシェルジュに相談するとよいでしょう。目的や役割にあわせて、適した音楽を提案してくれます。
定期的にBGMの内容を見直す
定期的なBGMの見直しも欠かせません。同じ音楽をかけ続けていると、スタッフが飽きてしまうためです。業務の妨げになることも考えられます。BGMを導入している企業の中には、数カ月に1度のペースで見直しを行っているところがあります。選曲で悩む場合は、スタッフを対象に、アンケートやリクエストを実施するとよいでしょう。現在のBGMに対する評価や希望しているBGMなどがわかります。
オフィスにBGMを導入した企業の事例
続いて、BGMの導入事例を紹介します。
企画・開発・運用部署の導入事例
企画・開発・運用部署のとある企業は、以下の目的でBGMを導入しています。
【導入の目的】
・生産性の向上
・コミュニケーションの円滑化
・メンタル不調の予防
大阪事業所で導入したのち、福利厚生をそろえるため東京事業所にも導入しました。具体的な取り組みは以下のとおりです。
【取り組み】
・始業前にラジオ体操を流す
・執務時間中は落ち着く音楽を流す
全体朝礼の時間帯には一旦音楽を止める点、終業のチャイムや退社を促すアナウンスを使用している点もポイントです。定量的な調査は行っていないものの、周囲の音が気にならなくなった、退社時間を意識づけられるようになったなどの効果が現れています。
航空機製造などのグローバル企業の導入事例
航空機製造などのとあるグローバル企業は、オフィス移転をきっかけにBGMを導入しました。主な目的は、自分たちが本当に働きたいオフィスをつくることです。当初はカフェエリアのみの導入でしたが、スタッフからの評判がよかったため、執務エリアにも導入することになりました。静かな場所より話をしやすいため、コミュニケーションを取りやすくなった、雰囲気がよくなったなどの変化が現れています。
オフィス家具や空間構築などの企業の導入事例
オフィス家具や空間構築などをしているとある企業は、毎週水曜日14時に全社員で行っている社内清掃が定着しないことに悩んでいました。対策として取り組んだのがBGMの導入です。決まった時間に特定のBGMを流すことで、社内清掃がオフィスに定着しました。BGMをピンポイントで使用して、スタッフの意識と行動を変えた事例です。
第一興商のBGMサービス「スターデジオ」なら手間なくオフィスにBGMを導入可能
オフィスにBGMを導入すると、生産性の向上、集中力の向上、リラックス効果などが期待できます。
一方で導入の際には著作権処理、流す場所に応じた音楽ジャンル、音量などに気を付ける必要があります。第一興商のBGMサービス「スターデジオ」はこれら導入時のお困りごともサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。
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